こんにちは。
“コロナ禍”を整理しながら、“New Normal” を考える「BICP ’20チャレンジ」運営チームです。「BICP ’20チャレンジ」は、社内でシェアされている様々な新型コロナウイルス(COVID-19)関連のトピックスをディスカッションする企画です。
一人だと消化しきれないもの、ちょっと他の人と意見交換してみたいなというトピックを中心にピックアップし、座談会形式でお届けしていきます。
運営チームの森国、川合に伊藤と成清を加え、4名の座談会形式でお届けします。
第5回目のテーマは“今年印象に残ったサービスから見えたこと”です。
森国:今年はコロナ禍により変化の激しい一年でしたが、1年の締め括りとして、今年印象に残ったサービスを振り返ってみようと思います。そこから共通項を探って、今年ならではの気づきを見つけようと思います!
今年、印象に残った商品やサービス
それぞれが気になった商品やサービスはこちら!
川合:
Mr. CHEESECAKE
https://mr-cheesecake.com/
「世界一じゃなく、あなたの人生最高に。」をコンセプトに、実店舗を持たずネット限定で始めたチーズケーキ。シェフが幼い頃好きだった”お母さんの味”を再現し、温かみのある味を追求されています。食べながら、思い出の追体験ができるのも素敵です。
No.1 Cheesecake
https://no1cheesecake.com/
恵比寿のレストラン『glosita.』で人気のチーズケーキです。「持って帰りたい、贈り物にしたい」という声が多かったことから、改良に改良を重ねて通信販売も発売開始。レストランの味を自宅でも楽しめるので、単調になりがちな在宅ライフにハレを生んでくれます!
伊藤:
FUMIKODA
https://fumikoda.jp/
アニマルフリーのバッグを展開しているブランド。日本の職人さんと組んだ繊細な細工など日本の美意識を取り入れていられています。知人がシェアしたクラウドファンディングで名刺入れを購入したことがきっかけとなり、バッグも愛用。パソコンの収納など働く人にも優しいデザインで、新作は必ずチェックしています!
成清:
minimal
https://mini-mal.tokyo/
主原料のカカオに甘味やミルクなどを足して作っていく”足し算の芸術品”だったチョコレート。そこに、和食や侘び寂びに代表される”引き算”の美意識を持ち込んで商品開発。味はもちろん、世界観が最高のチョコレート!
土佐野菜
https://www.tosa-yasai.com/
名前の通り土佐野菜が届くのですが、何が入っているかは届いてからのお楽しみ。おすすめレシピなどが書かれた土佐ばあちゃんからのお便りも同封。実家の仕送りのような暖かさがたまりません!
コロナ禍で会えないからこそ、「人の気配」を求めた?
森国:川合さん、めっちゃチーズケーキ好き?笑
こうやって印象に残ったサービスを並べてみると、いくつか共通点がありますね。
まず、気になったのは、COVID-19だからこそだと思ったのが、「土佐野菜」にはふるさと、「No.1 Cheesecake」にはお店の雰囲気や味といった”人の気配を感じるサービス”が共通点としてありそうですね。
成清:「土佐野菜」は、開けたら最初に手紙が入っていて、お母さんの仕送りみたいに優しい気持ちになれる異質さがすごく印象に残っています。その時々の旬の野菜が届くので、何が届くかは届いてからのお楽しみ。
見たことがない野菜とかも入っていて、手書きのアレンジレシピが同封されています。
会ったこともないのに、手紙とか届く中身が分からないとか、全部の体験がお母さんみたいなサービスでファンになりました。
川合:AIもいいですけど、やっぱり機械的なサービスより人の顔がイメージできるサービスが今年は印象に残りました。
オンラインで手軽に買える利便性は、最後の最後に背中を押す要素なのかなと。
「No.1 Cheesecake」は、利便性というより、在宅でもレストランの空間を味わえるんですよね。
こうやって人に話したくなったりするかどうかは、商品やサービスの裏にある“人の情熱”を感じられるかが重要なファクターなのかもしれないですね。
森国:コロナ禍でクラウドファンディングが盛り上がったのもこういう背景がありそうですね。
世の中的に大変な時代だからこそ、挑戦したい人を支えたいというか。
無機質なサービスより“人の気配がある”とか“消費で応援したい”という精神が少し根付いた一年になったと僕自身も感じます。
「人に話したくなる」要素で広がりを創出。
森国:もう一つ気になったのが、「Mr. CHEESECAKE」、「FUMIKODA」、「minimal」は創業者の思いが商品にまで体現されている点です。大衆的なサービスじゃなくて、自分が共感するポイントが明確にあって買っているというか。
だからこそ、人に話したくなる要素があるんじゃないかと思いましたが、いかがでしょうか。
川合:“人に話したい”という欲求が掻き立てられるという共通点はあるかもしれないですね。
私の場合、「Mr. CHEESECAKE」もそうなんですけど、「No.1 Cheesecake」もストーリーが添えられているからこそ印象に残ったんだと思います。
商品の良さは、もちろん大前提としてあるのですが、「ああ、おいしかった」で終わらなかったのは人に話したくなるし、自分の中にも根付いている理由かもしれないです。
伊藤:私は、今までアニマルフリーを気にして商品を選んでいた訳じゃないのですが、知人がシェアしたクラウドファンディングがきっかけで買ってみたのが最初でした。
デザインももちろん気に入ったのですが、ものづくりへの想いが丁寧に書いてあって、素敵だなと。実際に使ってみるとアニマルフリーを使ってることが良いことに思えてきたし、次にバッグを買うときも気づいたらFUMIKODAから探していました。
バッグの話題になるとつい「アニマルフリーなんですよー」と人におすすめしちゃう。
それで興味を持って買うかもと言ってくれる人もいるから、もっと話したくなっちゃいますよね。
成清:確かに人に話したいというのはありますね。全然食通ではないので、minimalの美味しさを完璧に理解している訳じゃなくて。
「シンプルかつ本物のチョコレート」と紹介したいがために手土産として選ぶことも多いです。
森国:“尖った特徴”があるからこそ、その“特徴”に共感して選ぶ、体験後に人に話したくなるというサイクルがありそうですね。
おそらく、その“特徴”の背景には、創業者の想いや理念があって、それが顧客体験にまで落とし込めているかが大事なのだと思います。
ところで、新しい商品に出会うきっかけは、自分で見つけたいのか、おすすめされて興味を持つことが多いのかどちらでしょうか?その時に、理念まで意識していますか?
世界観は購入のきっかけになっているのか?
成清:完全に自分で見つけたい派です。ただ、偶然の出会いはそこまで多くはないので、いわゆるトレンドセッターの人たちをフォローしていて、その人たちがいいと言っているモノを買ってみるケースが多いです。
その時に、理念をわざわざチェックすることはないのですが、今回挙げたサービスは、体験の中に理念を感じる要素が散りばめられていると改めて気づきました。
心に残るサービスは、紹介文言や商品のグラフィック一つ取っても理念のもと世界観が統一されているので、潜在的に理念に共感して選んでいるのだと思います。
川合:私は、人より先に見つけることにこだわりはないです。人に勧められる度に理念を確認して購入するということはしないですが、勧めてくれた人とか内容に共感できるかどうかで、商品やサービスへの見方が変わるというのはあるかもしれません。
今年は、Instagramで紹介していた商品を今まで以上に購入したのですが、モノの良さというより世界観とかに共感したから選んでいた気がします。
VCの方が仰っていたのですが、その方は投資の際にSNSでの熱狂度の高さを参考にするらしく。
ファンの“総量”ではなく“熱狂度”で判断するというのは、モノの品質がある程度担保されている今の時代だからこそ、一つの指標になるのかもしれないと思います。
伊藤:私も先に見つけるこだわりは特にないですね。実際、「FUMIKODA」は、知人のシェアがきっかけですし。エシカルの商品に初めて触れて共感したからバッグも買ったんですよね。
でも、人についアツく勧めちゃう気質は持ち合わせているかも。今は岩手に住んでいるのですが(伊藤の二地域居住のパラレルワークについてはこちら https://bicp.jp/blog/bicp-20-new-normal-4)、住田町の「ありすぽーく」がとっても美味しくて、つい皆に食べてもらいたい!と思い溢れて送りつけたりすることがあります(笑)。
印象に残るブランドのエッセンス
森国:ここまでまでを振り返ってみると、「理念」とその理念のもと「世界観」が統一されていることが、印象に残るサービスなのかもしれないですね。そう考えると、ここ数年注目されているD2Cブランドを見ても「理念で顧客と繋がり続ける」ことがポイントになっていると思います。
商品の優位性で差別化が難しい時代だからこそ、理念を全ての顧客体験にまで一貫することで「これぞ自分のためのブランド!」と多くの人に思ってもらえるようなご支援を来年以降もしていければと思います。
みなさま、良いお年を!