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セカンド・パーティーデータ2.0へのシフト
■日本ではおなじみ、セカンド・パーティーデータ
日本ではおなじみのTポイントカードに代表されるロイヤルティプログラム(ポイントカード)での顧客層の獲得や既存顧客の囲い込みは、珍しいコンセプトではない。さらに進化させてパートナー企業同士での予算共有やオーディエンスデータの蓄積・共有も行われてきただろう。米国でも「セカンドパーティー2.0」として次のレベルのスケール化や透明化が注目されるようになってきた。
■1st, 2nd , 3rd パーティーデータの確認:
ファーストパーティー・データ=一人称、自社のデータ
自社で収集・保有している顧客情報や商品情報、取引、トランザクションデータ。
※一番信用あるデータだが、未来顧客のデータは少なく、スケール感に乏しい。
セカンドパーティ・データ=二人称、自社のパートナー
パートナー企業が保有するパートナー自社に関する(上記のような)データ。
パブリッシャーのデータは、広告主から見ればセカンドパーティーデータだがパブリッシャー自身から見れば、自社=ファーストパーティーデータ。
サードパーティー・データ=第三者
世にあるデータをデータ収集者(データアグリゲーター)によって集められ、セグメントに集約しされて、販売されているデータ。Acxiom 、Oracle Bluekai 、Lotame 、Experian 、comScore、Datalogix 、等から購入するデータ。
※多岐に及ぶスケールがあるが、データの加工プロセスが不透明、信用度が下がる。
ファーストパーティー+DMP経由等でサードパーティーのセグメントデータを使ってターゲット拡張をするパターンからシフトして、意識的にセカンドパーティ・データ(パートナー企業と契約する)を使っての拡張に関心が移行してきた理由はいくつか考えられる。
◆DMPがひと通りマーケター企業に行き渡り、デフォルトで提供されるサードパーティーデータとの掛け合わせでは、競合各社もアクセスできるために競争力がつかず、ビット料金の高騰共倒れもでてきた。サードパーティーのデータは出所も不透明なままセグメント化され提供されている事から、マーケターが自社流の「手応え」のある独自のセカンドパーティー「パートナー」を求め始めた事。
◆Adobeの「Audience Marketplace」、MediaMathの「Helix」、ownerIQの「Co-Ex」「Qniverse」等がセカンド・パーティーデータと称しての「パートナー・データ」を引き合わせるプラットフォームが登場してきた事。
ウォールマート(ウォールマート・エクスチェンジ:WMX)等が、「店頭で販売しているブランド」側が欲しくなるような購買データをセグメント化・整備し、それをCo-op(協力)の「ショッパー・マーケティング」データとして、メディア・エージェンシー化して売り始めた事。しかもこの2社は他の流通企業(ターゲット、コスコ、ホールフーズ等)より群を抜いてミレニアム世代(24歳以下)でのリーチが高い・・・
続きはMAD MANレポートVol.15にて
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