「非計画的・成長」が、めっちゃ楽しい。

BICPは、「非計画的・成長」という経営方針を掲げています。
この言葉はググってみても、出てきません。なので、いちおう、僕の造語かなとw 同じ概念を別の言葉で言い表しているものはあるかもしれませんが。
ざっくりいうと、数字目標を持たずに成長する、ということです。経営者仲間からは、まあまあ批判されることもあるんですけどw
が、振り返ってみると、第8期(2021年〜2022年)は二桁成長、第9期(2022年〜2023年)の上期予測でも第8期の倍に近いペースで数字的な結果としてついてきています。
(ごめんなさい、あまり、数字的成長をアピールする主義ではありません、弊社の収益はクライアントの皆様のご理解のおかげでしかありませんので、ここは謙虚でいたい)。
念のためなんですが、成長しない、ということではないんですw 成長はするんです。が、ガチガチに数字計画で縛らない、という概念なのです。
では、何を成長させたいか。これは、「マーケティング思考」を組み込むことで、生活者、世の中、クライアント、働いている仲間の幸せを増幅させたい、これだけです。これを続けていれば、数字は後からついてくる、という確信めいたコンセプトでもあります。
「マーケティング思考」の基礎は以下の3つです。
・人間を理解する
・価値を提案する
・その結果、市場を創造する
もう、これだけです。この思考にBICPという会社は惚れ込んでいるわけです。奥が深い!山が高い!w
経営方針は、こちらの図のとおりです(社内資料から抜粋)。この方針でBICPのメンバー全員が動いています。
解説します。
マーケティングの力で、人生を楽しめる人を増やす
 
僕たちのビジョンです。
事業にしても社会にしても個人にしても、全ての問題は、マーケティング思考で解決できるのではないかと信じています。マーケティングの力で、人生を楽しく、より幸せに過ごせる人を増やしたい。その実験をずっと続けている感じです。
 
そして、経営方針。僕は、「非計画的・成長」を以下のように定義しています。
 
確固たるビジョンがあることで柔軟に機会を捉えるアメーバ的成長
 
我々は、ビジョンを実現するために存在しています。そして、ビジョンがあるというのはとても幸せなことで、これがあるからこそ、気づけるさまざまな機会があるのです。
機会には、もちろん計画的なものもあれば、非計画的に、日々の営みの中で突如出会うものがたくさんあります。
 
では、その出会った機会に、出会ったタイミングで、一歩踏み出せるか。これは、ガチガチに計画的な経営ではできないと思うのです。
 
何が必要か。
 
適応できる柔軟性と、出会った機会に投資できる原資、余力です。
 
クライアントの皆様に、心から感謝しています。
我々は、いただいたお金の対価として、クライアントの成功のために知恵と稼働を投入する、は最低限お約束すること。加えて、いただいたお金を、ビジョンに投資します。
 
大手企業を中心とした、マーケティング戦略策定、チームビルディング、プロジェクトマネジメント、この既存事業をより骨太に、成果で貢献できるものに磨き上げていく。同時に、マーケティング思考を用いることで、もっと輝けるであろう、スタートアップ、地域、中小企業、あるは個人にノウハウやリソースを投入して、未来の価値づくり、幸せづくりに貢献していく。
 
これが、「非計画的・成長」の構造。
 
で、これを実践する上で、メンバーと共有している3つのマインドセットがあります(社内資料からそのままコピペ)。
 
①ビジョンが最上位
会社が何のために存在するか、何のために利益を出すのか。全てはビジョンのためです。
ビジョンが明確だからこそ、気づける機会がたくさんあります。ビジョンだけ固定、あとは機会に対して柔軟にチャレンジしながら価値を創造したい。利益や生産性は、この柔軟性の担保に必要な要件です。
 
②人が資産・出会いがすべて
自分ひとりでできることって限られてます。自分ひとりで機会を見つけることも簡単ではありません。だいたい、人を好きでいると、その先に機会が転がっています。
人を諦めるのは簡単、別れるのも簡単、でも、信じていれば自分ひとりではできない何かが、必ず生まれます。自分と一緒に仕事をしてくれる人の数が、つくれる価値の大きさにつながります。
 
③Connecting the Dots
スティーブ・ジョブズの有名な演説から。人生に、無駄な経験なんて、ひとつもない。全てが血肉。
ただ、それが意味のある経験なのか、今の小さな自分では判断できない。
だから、形のないビジョンを信じることが大切なのです。そう思って毎日を過ごしていれば、過去の自分では想像できなかった意味が必ず見つかります。一つ一つの意味が、ストーリーで繋がると、仕事も人生も楽しくなります。
 
エモいですねw
おわかりの通り定量的な話ほぼ皆無で、定性的で、色々と定義が曖昧です。でも、曖昧な方がいいんです。みんなが考えてくれるから。未来の答えは僕も持っていないし、答えを出したくない。
 
今年覚えた言葉の一つに、「家族的類似」というものが、あります。これ、めちゃいい言葉だなあと。まさにこれ。
ガチガチに定義すると、結局定義した本人(例えば僕)の範囲を超えてこない。定義は最低限とし、各人の解釈に任せる曖昧さを残すことで、可能性はいくらでも広がると思うのです。
 
色々な経営方針がありますが、これが、いまのBICPにとって、いちばん、幸せな生き方なのです。
 
2022年は、この方針のもと、僕は一歩引いて(とはいえ、まだ出過ぎだという声はあるし、大事なところでは前に出ますw)マネージャー、メンバーにどんどん任せるようにマネジメントスタイルを変えました。おかげで僕が知らない動きがたくさん出てきた。ちょっと寂しくなるくらいw
 
表向きにもBICPの色々なメンバー、自慢の顔をお見せすることができました。また、僕が社外取締役を務めるIDOM CaaS Technologyをはじめ、スタートアップ企業3社への出資もおこない、実際に思考を投入することで応援するチャレンジを開始しました。いくつかの外部パートナーに、マーケティング思考を組み込む実験も開始しています。伊藤が責任者を務める住田オフィス。町、気仙地域、岩手県でもマーケティングのお話をする機会が増えました。僕は僕で、これからマーケティングを学ぶ方、マーケティングに携わって1年目〜5年目の方を対象にした、わかりやすい、楽しい、をコンセプトにした基礎講座一式を完成させました。
 
すべては、ビジョンから眺めたから出会えた機会、そして、機会に柔軟に一歩踏み出したから生まれたこと。機会をいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
 
毎日が試行錯誤です。が、どんどん、みんなが頼もしくなっていく様を感じることができる、マーケティング思考の可能性がますます確信に変わっていく、充実した一年でした。
 
東京、関西、住田、ニューヨーク、集まってくれた仲間に本当に感謝しています。マジでみんな大好きですw
そして、仲間が足りないので大募集中です(ここで宣伝w)!
 
来年も、BICPは「非計画的・成長」を思いっきり、楽しみたいと思います。クライアントの皆様、パートナーの皆様、そして社員のみんな、今年もありがとうございました!
 
 
written by  Kyoichi Suga