こんにちは。BICPの菅です。久しぶりのブログ投稿です(いつもこんなこと言ってる)。
今日は3月31日。僕が前の広告代理店を退職したのが2015年の3月31日、今日でちょうど二年が経ちました(遠い目)。
つまり、BICPという会社を創業してから、丸二年分、無事に営業日を納めたことになります。
あっという間でもありますが、濃厚な二年間でもありました。
改めまして、創業時からBICPに期待をいただきお仕事をご一緒したクライアントの皆さま、支援をいただいたボードメンバーの皆さんに御礼申し上げます。そして、何よりも綺麗事抜きに毎日泥んこで格闘しまくっている社員、現場の仲間に本当に感謝です。なんとか乗り切ったねw ホントに感謝。(そして日々は続く)。。
さて、BICPがこの二年、何をしてきたか、簡単に振り返ってみたいと思います。
一言で言うと、
「マーケティングプロデューサーってなにする仕事?」
という問いに向き合ってきた二年間だったんじゃないかな、と思います。
いろんな人に聞かれました。そして今でも聞かれるw
BICPは広告代理店でもコンサルティング会社でもありません。「マーケティングプロデュース業」です。
でも、クライアントを取り巻く支援業界には、このカテゴリがないんですよね(厳密に言うと、どこの会社にもプロデューサー的な人はいる。でも個人でありエコシステム化していない)。
ですので、iMediaとかそういうところで、名刺交換とかしても、相手方の頭に僕らの業態を収める箱がなかったりして。考え方とかプロセスを売っているから抽象的だし、1minute match upとかだと時間が足りなくて全然説明できなかったりしました。社名も長いしw
昔からマーケティングプロデューサー待望論ってあったと思うんです。アドテック東京では1年目から話されていたし。マーケティングプロデューサーってなんとなく必要性は感じている、みんなが大まかに合意はできる、耳障りの良い言葉。でも、具体的には定義として言語化されていない言葉だったと思うんです。
僕らもそこからスタートしました。必要だという確信はあったけど。
でも、おかげさまで僕らのポジショニングやサービスにツボっていただけるクライアントがいらっしゃって。
ご一緒させていただいた幾つものプロジェクトを通じて、主義やプロセスやワークフローを磨く中で、掲げたものの、うまく言語化しきれなかったマーケティングプロデュース業という業態の定義がようやく出来てきたような気がします。
なので、今日は会社をはじめて二年も経ったことだし、マーケティングプロデュース業の定義、をしてみようと思います。
BICPが考えるマーケティングプロデュース業の定義です。
マーケティングプロデューサーとは、
企業のマーケティング活動を構造化し
戦略からエグゼキューションまでマネジメントしながら
顧客体験価値・企業価値を向上させていく職業。
マーケティングプロデューサーの仕事とは、
①問題と課題を整理する。
②課題解決のプロセスとロードマップを描く。
③マーケティング活動を構造化する。
④チームをつくる。
⑤プロジェクトをマネジメントする。
で、マーケティングプロデュース業とは、
マーケティングプロデューサーで構成されるエコシステム。
です。
いかがでしょうか?たぶん、ふーん。という感じだと思います。はい、当たり前のことなんです。
でも、特に広告代理店(ごめんなさい)を中心とする支援会社は、自社の”売り物”を持っていることが多いです。その”売り物”でエコシステム化されているので、構造的にニュートラルになりにくい。これは良い悪いではなく、構造の問題なので仕方ないと思っています。重要な役割も担っていると思います。なので否定するものでもない。でも、仕方ないと言っている間に、生活者を取り巻く環境はどんどん変わっていく。企業と生活者の距離はどんどん近づいて、誤魔化しが効かないものになっていく。
企業とお客様がちゃんと価値の交換をするための、ニュートラルなマーケティング支援ができる、別の立ち位置の企業が必要なんじゃないか、ということなのです。
ですので、マーケティングプロデュース業を定義すると、上記のような普通の言葉になります。ニュートラルって普通ってことなので。
特徴としてはアウトプットの手前、考えるプロセスをとても大切にしていること、で、アウトプットにもコミットしていること。そして、一連(考えるプロセスからエグゼキューションまで)のプロジェクトマネジメントを徹底していること。
きっと、どこの支援会社にもこういう問題意識を持ったプレイヤーはいるんだと思います。僕もそうでしたし。
ただ、個人であることと、業態であることには大きな違いがあります。特定の個人が特定の企業に価値提供するだけでは、業界が向き合っている問題は解決できないと思っています。
業態にならなければ、面としての価値提供もできないし、志のある若い人を育てることもできない。僕は例えば、トラディショナルからデジタルの境目を経験した貴重な世代(ギリギリ僕もそう)、オンラインとオフラインを行き来できる、戦略と実弾を行き来できる、こういう特殊人材が偶発的に生まれる環境はよくないと思っています。そろそろ、計画的に生み出せる仕組みを考えなければいけない。それが業態として独自のメソッドやワークフローをつくる、ということなのかなと思ってます。正直、まだまだではあるのですが。
と、いうことで、「マーケティングプロデュース業」という業態を勝手ながら定義してみました。
BICPはスキルを持った個人の寄せ集め集団ではありません(メンバー優秀だけど)。マーケティングプロデュースという支援の方法論を磨き、メソッド化し、ワークフローとしてメンバーと共有し、新しいメンバーがジョインしても誰もが一定の水準でクライアント支援できる業態(つまり、一定の規模感)を目指したいと思っています。
ということで、明日からBICPは創業して三年目を迎えます。新しい仲間も増えます。三年目はもうちょっと人を増やして、クライアント、社員、パートナーの皆さん、それぞれがハッピーになれるような、業態としての基盤をもっともっと磨いて、スケールさせていきたいと思っています。
謙虚な気持ち、感謝の心は忘れず、でも、強かな志はもって、頑張っていきたいと思います。
三年目のBICPをどうぞ、よろしくお願いいたします。