住田オフィス開設から6ヶ月が経ちました

こんにちは、住田オフィスの伊藤美希子です。

今年もいよいよ終わりですね。おかげさまで、住田町での2021年も無事、そうですね、ほんとうに無事終えました。
ガラガラと大きな変化を生み出せているわけでもなく、焦るわけですが、年の瀬に心落ち着けて開設後の出来事をお伝えしたいと思います。

住田オフィスがある世田米商店街は、いわゆるシャッター商店街になってしまっているのですが、そこにオフィスという場を開設してから、いろんな人が遊びにきてくれたり、外から手を振って挨拶してくれるようになりました。

ご近所の住民の方々、地域づくりで一緒に活動している仲間、そして何より嬉しいのが、小学生や中学生たちです。
見知った子も知らない子も、チラ見しながら手を振ってくれたり、会釈してくれたり、一人オフィスにたたずむ私にはほっこりする時間です。
商店街から離れて知り合いの中学生と会ったとき、「いつもオフィスの前で手を振ってくれてありがとうねー、嬉しいよぉ」と伝えると、隣にいた同級生の子が「え、あのオフィスの人?あ、ほんとだ!こんにちは!」と物珍しそうに挨拶しれくれました。
なんかずっとパソコンに向かって大声で話している、という認識だとは思いますが、存在を知ってくれているのだな、と感じて嬉しかったです。次こそは「どんな仕事をしているんですか?」って質問してほしい。。(笑)
また、自宅ではなく商店街の中で働くようになってから、ご近所さんのお裾分けの輪に入れてもらえるようになりました。
夏には、キャベツ、インゲン、トマト、ピーマン・・・、そして秋はミョウガ、栗、イチジク・・・、冬にはネギ、白菜、大根・・・と本当に有難いです。皆さん、手作りの野菜や料理をくださるので、ほぼ何も作っていない私は返すものがなく、夏には庭で咲いたお花をお返しに渡しました(食べられないけど・・・)。
 
素敵な人たちに囲まれてオフィスライフを過ごしておりますが、人の目に触れるオフィスを開いてから、教室や学校に呼ばれることが多くなりました。

 

高齢者教室でのマーケティング勉強会

とても面白かったのが、地域の高齢者教室です。
開設後すぐに、下有住(しもありす)地区公民館の館長さん・主事さんが「せっかくなので、地区の高齢者教室でマーケティングについての勉強会をしてくれない?」と声をかけてくださいました。高齢者教室は、町の教育委員会が地区公民館単位で開いており、ちゃんと開校式・閉校式がある大人の学びの機会です。
テーマは「マーケティングって何?リモートワークってどんな?」
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高齢者教室の案内と公民館の様子(素敵なお花も飾ってくださいました)
 
市場創造や価値の交換などマーケティングの定義から、高齢者の皆さんの近くにあるマーケティング活動の事例、例えばホームセンターでの事例などについて説明しました。もう汗だくで。
またお子さんやお孫さんがしているだろうリモートワークの体験もしてもらって、和気藹々。皆さんからは「NHKのニュースでもカタカナばかりでわからないことがあるけれど、今日の話でとてもよくわかった」と反響をいただき、有り難かったです。
シリーズ化して欲しい!などの声もいただき、学ぶ意欲というのはすごい力だなと感じた次第です。
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この日はとても暑く、ウチワをもちながら講義中

 
有住中学校 3年生の日めくりカレンダーづくり
もう一つは、有住(ありす)中学校の3年生が取り組んできたカレンダーづくりへのアドバイザリーです。
住田町には「地域創造学」という独自の授業プログラムがあり、小・中・高でそれぞれ地域に関わるカリキュラムをもっています。その中で、有住中学校の3年生達は、住田町の魅力を伝える日めくりカレンダーを作成することに取り組んでいます。
コミュニケーションの専門家のアドバイスを受けて、より良いカレンダーを作成したいということで、担任の先生からお声がけいただき、三回ほど授業にお邪魔してきました。
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有住中学校3年生4人との授業

 

このカレンダーの目的はなにか、誰向けに作っているのかを整理した上で、いまの表現(写真と文章)はそれに合っているか、日めくりの順番はどうか、などを話し合い、一つ一つのカレンダーにフィードバックをおこないました。

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付箋で全体と個別カレンダーにフィードバック

 

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フィードバックをもとに生徒の皆さんが自分の担当カレンダーをブラッシュアップ

 

最後の授業は特別公開授業にもなっていたようで、オンラインでも関係者に配信されるなかで、これまた汗だくでディスカッションしてきました。

生徒さん一人一人が住田への熱い想いをもってカレンダーづくりに取り組んでおり、若い時から地域に誇りを持って知るということの大切さを感じました。これから高校生になって、大きく羽ばたいていく中で、誰にどのようにしてと考え続けたこの経験が生きると嬉しいなぁと思っています。

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有住中学3年生と担任の先生と記念撮影

 

12月にカレンダーができた!とのことですので、完成品を見るのが楽しみで仕方ありません!

学生さんにマーケティングの考え方を知ってもらいながら、それを武器にこれからを生き抜いていってもらえたらなと思っています。こんな貴重な機会、ずっと住田の家で仕事をしていたらできなかったと思うんです。先生にも存在を見つけてもらって、こんな機会を作っていただき、本当にありがとうございます。

 

メープルの樹液でつくったメープルエール

こんなふうに声をかけてもらって、進めていることがもう一つ。
教育ではなくて、ビールづくりです。

住田町の食材研究会という有志の方が、カエデの樹液でメープルエールをつくってみたが、この先どうしていったらいいかなーと、オフィスに相談しに来てくれました。

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イタヤカエデの樹液でつくったメープルエール「住田森林のしずく」

 

まだまだ量産できるような状態ではなく、手弁当でつくったとのこと。頂くと、スッキリ飲みやすく、とても美味しいメープルエールでした。

本当は試飲会を開催したいのにコロナでできない、、という相談もありました。ならばオンライン試飲会を!と急遽、友人たちに声がけをして集まってもらい、賞味期限ギリギリに(笑)、制作者のお二人と懇談する試飲会を開催。
急な声がけにも関わらず、集まってくださった皆さん、ありがとうございました!

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メープルエール試飲会に参加してくださった皆さん

メープルエール試飲会の様子は、地元紙「東海新報」でも掲載されました。→コチラ

 

開設してからあっという間の6ヶ月でしたが、住田町の方々にあたたかく迎えていただいて、今年を終えることができました。

来年は、住田町商工会でのマーケティング勉強会の依頼もいただきました。一歩ずつですが、マーケティングの力でこの地域の役に立てるよう来年も頑張って走っていきたいと思います。

新しい年もBICPをどうぞよろしくお願いします!どうぞ良いお年をお迎えください!

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クリスマス仕様の住田オフィスは賑やかです