おはようございます。BICPの菅です。
2013年にデジタルインテリジェンスからリリースされた日本版マーケティングテクノロジーのランドスケープを3年ぶりに更新するにあたり、BICPもお手伝いをさせていただきました。
また、今回はアビームデジタルの本間充さんにもご参加いただき、デジタルインテリジェンス、アビームデジタル、BICPの3社による共作として更作業をおこないました。本間さん、アビームデジタルのみなさん、ご協力ありがとうございました!
さて、2016年版のランドスケープは以下のような形で整理しています。
※2013年のランドスケープ(こちら)と比較しながら見ていただけるとよいかと思います。
おもな更新のポイントは以下のとおりです。
- レイヤーの整理
大きな流れとして、
Platform → Process / Operation → Media / Channel
という形で整理をしました。
基盤となるデータ関連のプラットフォームから、アウトプットに至る手前のプロセス、オペレーション、最終的に出口となるメディア、チャネルという業務の流れを想像してレイヤーを切っています。
テクノロジーの検討、評価、採用を打ち手の仕組みとしてだけでなく、マーケティング業務のプロセスとあわせて検討できるように整理をしています。 - カテゴリの追加
ラベルを括るカテゴリを追加しました。これによりランドスケープ全体感としてのカテゴリ傾向や、各プロダクトの活用目的などを整理しています。
3年前と比較すると、BI / Analyticsカテゴリのプレイヤー増加や、各プロダクトがManagementカテゴリに機能拡張してきているのを傾向として感じています。 - ラベルの追加、見直し
2013年版をベースとしながら現況にあったラベルの見直しをおこないました。
Adsカテゴリの中ではLocation Adの追加!やDSP / SSPの切り分けが特徴的です。SSPについてはこの3年間でよりPublisherサイドのプラットフォームとしてのチャレンジが活性化してきたという印象。
またManagementカテゴリの中には、あえてMarketing Automationというラベルはおきませんでした。広告にしてもコンテンツにしてもタグマネジメントにしても単体のソリューションからマルチチャネルのマネジメントに機能拡張をしてきているということ、もっというと、いまどき打ち手のプラットフォームはだいたいオートメーション化されているので、Marketing Automationというラベルそのものの領域が不明瞭になっていきていると考えたためです。強いて言うなら概念としてMAに近いのはCampaign Managementでしょうか。
ということで、カテゴリやラベルの切り方など厳密性を極めると整理しきれないので、えいや!で切り分けた部分もなくはないのですが、3社で喧々諤々しながらまずはβ版としてリリースさせていただきました。
ランドスケープはまさに「風景」なので、いまの日本のマーケティングテクノロジーの風景を捉える、という目で参考にしていただければ幸いです。
余談ですがChiefmartec.comがリリースしている「Marketing Technology Landscape (2016)」をみると、もはやロゴが多すぎて(笑)ウォーリーを探せ状態なランドスケープになっているのですが、これはまさに鳥の目を持って風景(全体)からアプローチすることに主眼をおいているのだなと、今回作ってみてあらためて思いました。
日本版の更新においては、基本的には詰め込み過ぎず、国内にオフィスまたは販売代理の窓口があるプロダクトに絞って掲載をしようという方針で進めました。
業界の流れはとても速く、年々というか日々、風景(ランドスケープ)は変わっていくものです。今回、この変化を捉えて引き継いでいくプロセスにBICPとして関われたことをとても嬉しく思います。
(今回とくに頑張ってくれたBICPプロデューサーの北能さん、ありがとうございました。)
僕個人としてもアドテク、マーケテック大好き人間でして、とても楽しく、ワクワクする作業でした。
また、本リリースに関して、デジタルインテリジェンスの横山代表(BICP会長)、アビームデジタルの本間さんのブログもあがっています。
あわせて読んでいただくと、面白いかと思います!
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本ランドスケープはβ版として、ご意見をいただきながら関係者で都度更新をおこなっていきたいと考えています。
本件に関するお問い合わせは、以下よりお願いいたします。
landscape@bicp.jp
※3社共通、関係者に届くメーリングリストです。